NMB48公演を見て、「大阪」がわかった。
AKB48の妹版アイドルユニットNMB48が2011.1.1から難波を拠点に劇場公演をスタートさせている。チケットは抽選制で全日ネットで申し込んで3/9現在、3回当たったきり、そのうち2回、1/19と3/8の公演には足を運んだ。
大阪でアイドルが育つか?というはじめから好奇な視線でみられている彼女達だが、2回目の公演「A3rd 誰かのために」を見た後は、そんな心配はまったく無用で、この関西選抜は根付きながら大きく育つだろうなと確信した。
キャプテンの山本彩(さやか)の歌唱力は本物でBSTVではアニメの主題歌まで作曲している経歴を持つ。絶対音感はもちろん絶対リズムまで持ち合わせてるのではないかと思うほど、ダンスのキレが素晴らしい。足先から手の先まで全神経行き届いた表現をし、クールな表情がとても魅力だ。
渡辺美優紀(みるきー)は他のメンバーが、モーニング娘にあこがれて…というのが多い中で、安室奈美恵をあこがれとしているように、ダンス歴も長くダンスセンスが抜群にいい。バランスの良い身体をきっちりまとめながら綺麗な弧を描き、決められている振りを余裕でこなし、踊るのが楽しくて仕方ない気持ちが伝わってくる。
NYCの中山優馬の姉でもある山田菜々はNMBの中では最年長の18歳でやはり一番色気を感じさせながらダイナミックなダンスを披露する。舞台の際まできて、観客へ強い視線を飛ばし、引く時には最高の笑みを浮かべ、最前列で見ているとたいがいの人はまいってしまうくらいの悩殺力を秘めている。
「A3rd 誰かのために」は2006年秋葉原でAKBの初期チームAがサード公演として演じていた伝説の舞台だが、秋元康はNMB48にAKB48のトーン&マナーをまず継承してもらう目的で選択したらしい。ファンへの思いが強く凝縮されたこの「誰かのために」はAKBの遺伝子伝授にはベストなテキストであったなと、ライブを見てつくづく思った。モーニング娘の振り付けで一段落し、AKBという大人数ユニットも成功させてあげようと、アクセントとスパイスのきいた振りを手がけた夏まゆみの自由で大胆な発想が充分に感じられるからだ。この何か新しいコトを起こしてやろうという思いはNMBメンバーの思い(大阪でアイドルを成功させる)とも重なり、止めようがないくらいの生き生きとした力が伝わってくる。そして3月ともなると、AKBのトーン&マナーは継承・消化され、さらに個性をかぶせるという離れ業を主要メンバーは自然にこなしているように見えた。
それは観客にも伝わる。
1月とは比べものにならないくらい、MIXなどオタ芸が展開され、メンバーとファンは一体となって熱い時間が延々と続いた。
アンコールのラスト近くで演じられるオリジナル曲「NMB48」で声援と掛け声は最高潮に達し、麻薬的な舞台は終演をむかえる。
大阪らしさ。それはやはりMC、トークにある。小学生までいるNMBだが、関西弁で繰り広げられるお笑いのセンスは、AKBやSKEとはかなり違う。
京都出身の横山結衣はAKBの正規メンバーに昇進し今注目株だが、彼女の関西らしさは、NMBの関西らしさとまた違う。上品だ。NMBの関西弁はボケとツッコミをしつこいくらいに繰り返しても動じずのコテコテさがスパークする。イジメ的なレベルまで突っ走って戻れないところで途切れる面白さもある。
8月からは、AKBの焼き直しではなく、オリジナル曲を使ったNMBのオリジナル公演がはじまるらしいが、AKBのシリアス路線ではなく、関西弁をうまく使ったユニークな曲もあることを期待する。関西弁は今、全国区だからそんなにハードルも高くないと感じる。
AKBではバラエティ担当は、宮崎美穂(みゃお)指原莉乃(さっしー)でそれなりの面白さもあるが、リアクション芸、フリ、オチ、フォローに忠実なコント風(関東風)だ。NMBにはNMBの道が完全に用意されているのでがんばって欲しいと思う。
広告の世界でも今はどうしても東京が中心になっている事実があるが、なんとか大阪でがんばりたいと意欲をみせているNMB48を見ていると元気が出てくる。
帰り際、キャプテンの山本彩ちゃんに声をかける機会があり「がんばってや!」とハイタッチしたが「ありがとうございます。がんばります!!」と生き生きとした目で応えてくれた。大阪が地盤沈下している理由は、すぐあきらめる、すぐすねる、ところにあるのかもなと思った。「どうせ、中心は東京だし…」なぁんて思っていないか。
NMB48は挑戦している。その姿を見ているだけでなく、援護射撃になるような動きもしないとなと、久々に誰かのために何かしたいと思った。
誰かのために 人は生きてる 私に 何ができるのでしょう♪
いろいろ考えさせられる公演だった。
MCAWeb 村山浩之











岡山県南東部から南へ約2.5km、瀬戸内海にある犬島に行って来ました。この島では「犬島アートプロジェクト」と題する、近代化産業遺産である遺構を保存、再生するという取り組みが行われています。





